いよいよ今回最後の訪問地トゥールーズへ。 ここだけは大学付属訪問の為、迎えが来るわけでもホテルを取ってくれるわけでもなく、全て自力で対処。 空港から乗ったタクシーの運転手さんは話し好き、「いや、フランスワールドカップの時は日本人が物凄く大勢来て、すごかったねー!あんなに大勢の日本人を見たのは始めてで、街中ビックリしたよ」と言っている内にホテルに着き、ここで、今回の出張を通じて初めて「感じの悪い、怖いフランス人」に接する羽目に。受付のマダムは不機嫌きわまる顔、こちらをジロッと一瞥、何の用?とばかりに殆ど無視。そうか、ここはフランスだった。こういう態度をとられると妙に戦闘意欲を掻き立てられるタチなのだ。その後一々文句をつけて、部屋の暖房を直させ(壊れていた!)、ドライヤーを持って来させ(ドライヤー付、とあったのになかった!)、朝食のコーヒーを温めなおさせ・・・そうこうするうち、だんだん態度が良くなって、愛想笑いの一つもするようになる所が不思議・・です。この国では、言いたいこと(勿論正当な理由があっての)は主張すべきであります。
トゥールーズの街は、要所要所に標識が出ていて、分かりやすく、学校、トゥールーズカトリック学院の場所もすぐわかった。大学といってもいわゆる総合大学ではなく、文系の幾つかの学部があるだけのこじんまりとまとまった学校。校舎は内装が新しく綺麗、中庭がいい感じで、同じ敷地内の寮/食堂も清潔で設備が整っている。
ここの担当はカリーヌ。とても有能で親切。しかし一人で全てやっているという事で私立のようなきめ細かい受け入れ体制が取れないのは当然。大学付属の中では相当面倒見のいい方だ。授業も聴講させてもらう。クラス人数は15人とこれも大学付属校にあってはかなり少なめ。先生も熱心。大学付属校の授業参観は初めてだが、先生の姿勢、教えるスタイルに大きな違いはないように感じた。しかしそれはここが少人数制をとっているためかも知れず、20人以上のクラスでは違ったスタイルになるだろう。一番違うのは学生の方で、やはり年齢も若く、東洋系が多い為か、大人しい。先生の指示を待ちきれないように話し出す跳ね返りや、話し始めたら止まらないような議論好きはいず、日本の大学かと錯覚するような雰囲気。全体に無理なく溶け込める環境だが、その分刺激は少ない。
こうして私の2005年春の出張は終わった。 丁度ローマ法王の葬儀、モナコ国王の死去、チャールズ皇太子の結婚とメディアが活気を帯びている時期にフランスにいられたのは面白かった。その代り日本の桜は見逃した春でした。何かを得れば何かを失うのです・・・・
園山千晶